2013年1月23日
イスラム過激派武装集団によるテロの可能性に関する注意喚起
1.1月16日,アルジェリア南東部のイリジ県イナメナスにおいて,武装勢力により日本人を含む外国人多数が襲撃・拘束され,死者が発生する事案が発生しました。事件後,犯行グループとみられるイスラム原理主義武装集団が声明を発表し,マリにおける戦争に参加している諸国に対しさらなる攻撃を行うと述べるとともに,イスラム教徒に対して,安全確保のため欧米系,特にフランス系の会社や施設から離れるよう呼びかけました。
2.さらに,1月21日,フランスの週刊誌インターネット版にアルジェリアにおける人質事件の首謀者とされるモクタール・ベルモクタールのスポークスマンの本事件に係る発言に関する記事が掲載され,その中で同人は以下のとおり,新たなテロの発生を警告しています。
(1)我々はたった40人で800人の兵士が防護する戦略拠点に到達できたので,90%成功したと言える。
(2)十字軍たるフランス及びシオニズムのユダヤ人は,マリ北部におけるムスリムに対する攻撃のつけを払うことになるだろう
(3)フランスに数十人のモアメド・メラー(注:2012年3月のトゥールーズにおける連続銃殺事件の犯人)やカーレド・ケルカル(注:1990年代に仏国内で一連のテロを引き起こしたグループ)が出現することを知るだろう。
(4)アルジェリアのイナメナスでの攻撃は始まりに過ぎない。
なお,フランスでは,フランス国内のテロの発生に対する警戒を強めており,テロ警戒レベルを5段階中の上から2番目に引き上げ,駅,空港,学校,宗教施設,観光地等に対する警備を強化しています。
3.本件に関しましては,フランスのみならず,中東,アフリカ,欧米等広域にわたり,テロの標的になる可能性があります。つきましては,イスラム原理主義武装集団が欧米権益,特にフランス系の権益並びに欧米の旅行者が訪れる観光地等に対してテロ事件を起こす可能性に注意し,これに巻き込まれないよう,現地大使館,総領事館等から最新の関連情報の入手に努め、安全対策を講じてください。また,緊急時の連絡のためにも,在留届の提出(インターネット上でできます)をお願いしますとともに,住所・電話番号・メールアドレス等が変わった場合には,速やかに当館にご連絡ください。
4.本件に伴って外務省は海外安全ホームページ(http://www.anzen.mofa.go.jp/)にて以下の「スポット情報」,「広域情報」,「危険情報」を発出していますので併せてお目通しください。
(1月23日現在、新規掲載順)
●【広域情報】2013/01/23
イスラム過激派武装集団によるテロの可能性に関する注意喚起
■【危険情報】2013/01/22
マリに対する渡航情報(危険情報)の発出
●【広域情報】2013/01/21
アフリカ北西地域:テロの脅威に伴う注意喚起
◆【スポット情報】2013/01/19
アルジェリア:テロの脅威に伴う注意喚起
■【危険情報】2013/01/18
アルジェリアに対する渡航情報(危険情報)の発出
■【危険情報】2013/01/18
ブルキナファソに対する渡航情報(危険情報)の発出
■【危険情報】2013/01/18
モーリタニアに対する渡航情報(危険情報)の発出
■【危険情報】2013/01/18
ニジェールに対する渡航情報(危険情報)の発出
●【広域情報】2013/01/17
アルジェリアにおける邦人を含む外国人拘束事案発生に伴う注意喚起
◆【スポット情報】2013/01/16
マリ:北部における戦闘及びフランス軍のマリ派遣に伴う注意喚起
◆【スポット情報】2013/01/16
チュニジア:テロの脅威に関する注意喚起
◆【スポット情報】2013/01/15
フランス:仏軍のマリ派遣に伴う注意喚起
●【広域情報】2013/01/15
仏軍のマリ派遣に伴う注意喚起