2018年1月29日

感染症広域情報(MERSコロナウイルスによる感染症の発生)

我が国外務省より以下の感染症広域情報を発出いたしましたのでお知らせいたします。
 
1.中東呼吸器症候群(MERS)の発生状況
(1)2012年9月以降、サウジアラビアをはじめとする中東地域を中心に、中東呼吸器症候群(MERS:マーズ)の感染者の発生が引き続き報告されています。世界保健機関(WHO)の発表によれば、これまでに累計で2,123人の確定例と、740人の死亡例が報告されています。
(2)WHOは、2018年1月8日、サウジアラビアに渡航歴のあるマレーシア人男性が、帰国後にMERSを発症したことを発表しました。つきましては、中東地域に渡航・滞在される方は、特に、ウイルスの保有宿主(感染源動物)とされるラクダとの接触や、ラクダの未加熱肉や未殺菌乳の摂取は避けるなど、以下2.(2)及び(3)の予防策を参考に感染予防に努め、十分注意してください。
 
2.MERSコロナウイルス感染について
(1)一般的にコロナウイルスは飛沫感染や接触感染で伝播し、風邪などの一般的症状を引き起こすほか、下痢などの消化器症状も報告されています。また、重傷の場合には呼吸不全を起こすこともあります。報告されたMERS患者の致死率は約36%とされています。
 現在、WHOや関係各国は、MERSコロナウイルスの感染経路や臨床経過等について、調査を進めています。
(2)コロナウイルスに対する一般的な具体的予防策は以下のとおりです。
 ●休息、栄養を十分に取り、体に抵抗力をつける。
 ●手指等の衛生保持に心掛ける。
 ●咳やくしゃみの症状がある患者とは、可能な限り濃厚接触を避ける。
 ●温度の変化と乾燥しすぎに注意する。
 ●高熱、咳、呼吸困難等の症状が見られた時は、適切なタイミングで専門医の診断を受ける。
(3)MERSコロナウイルスの特徴及び上記に追加する具体的予防策は以下のとおりです。
 ●感染者の約15%が医療従事者であり、救急外来での院内感染が問題となっているため、自宅療養が可能な場合は救急外来の受診を控える。
 ●50歳以上の高齢者や慢性疾患(糖尿病、高血圧、喘息、腎障害、心疾患、呼吸器疾患等)を持っている人が感染した場合は重症化するリスクが高く、注意する。
 ●特に中東地域では、感染源である可能性が高いラクダとの接触を避ける。ラクダは威嚇行動でつばを吐くことがあるので、不用意な接近は避ける。また、ラクダの未加熱肉や未殺菌乳の摂取は厳につつしむ。
 
(4)日本の厚生労働省は、MERS流行国から帰国された方に空港等の検疫所で、発熱や咳などの呼吸器症状があるか、MERSが疑われる患者又はラクダと接触した可能性がある場合は、必ず、検疫官に申し出るよう呼びかけています。その際、中東諸国のMERS流行国で、患者やラクダと接触した方がいた場合、その方は最大14日間検疫所に毎日体温等の健康状態を報告する健康監視の対象になります。
 
(参考)厚生労働省HP(中東呼吸器症候群(MERS)について)http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou19/mers.html
 
 また、厚生労働省では、引き続きサウジアラビア・アラブ首長国連邦など、MERS流行国から帰国後2週間以内に、発熱や咳などの呼吸器症状がみられた場合には、直ちに最寄りの保健所に電話で連絡するようお願いしています。
 MERSコロナウイルス感染症は、発症前の潜伏期間では、感染する可能性が非常に低いとされています。発症直後の迅速かつ適切な対応が、治療及び感染拡大防止に不可欠ですので、ご協力よろしくお願いします。
 
3.海外渡航の際には万一に備え,家族や友人,職場等に日程や渡航先での連絡先を伝えておくようにしてください。
3か月以上滞在する方は,大使館又は総領事館が緊急時の連絡先を確認できるよう,必ず在留届を提出してください。
https://www.ezairyu.mofa.go.jp/RRnet
3か月未満の旅行や出張などの際には,渡航先の最新安全情報や,緊急時の大使館又は総領事館からの連絡を受け取ることができるよう,外務省海外旅行登録「たびレジ」に登録してください。
https://www.ezairyu.mofa.go.jp/tabireg/