磯俣秋男駐アラブ首長国連邦特命全権大使からのメッセージ
令和4年7月20日
未来を創る若者たちを応援します (2022年7月) |
|||||
小池東京都知事とともにATHSの生徒を激励 | UAE教育省派遣のエミラティ高校生訪日団とともに |
去る5月のハリーファ大統領(当時)の薨去に、改めてまして深甚なる哀悼の意を表します。また、ムハンマド新大統領の就任に心からのお祝いを申し上げます。
その際には日本国政府及び日本国民を代表して、甘利明日本国総理大臣特使がアブダビを訪問して弔意を表明するとともに、ムハンマド・ビン・ザイード新大統領に大統領就任への祝意を伝達しました。甘利特使はまた、ムハンマド・ビン・ラシード副大統領兼首相兼ドバイ首長とも親しく懇談しました。さらに、同じタイミングで小池百合子東京都知事も訪問し、弔意を表明するとともにムハンマド新大統領他政府関係者等と面談しました。
その約2ヶ月後、7月上旬に日本の安倍晋三元内閣総理大臣が日本で選挙応援演説中に凶弾に倒れました。この極めて衝撃的な事件に対しては、ムハンマド大統領を始めとするUAE政府高官、ビジネス界等UAE各方面の皆様から溢れんばかりの多くの弔意が表明され、UAEとの関係強化に力を尽くされた安倍元総理の多大な貢献が改めて偲ばれるとともに、日UAE双方の多くの方々からこの不幸な出来事を乗り越えて両国の協力関係を一層強化していくとの決意が示されています。
今後の日UAE協力を進める上で重要な役割を果たすものとして、若者の交流促進があります。5月に当地を訪問された小池東京都知事は、東京都とUAEの高校生の交流促進に取り組んでおられ、今次訪問では応用技術高等学校(ATHS)を訪問し、課外授業で日本語を勉強する生徒たちを激励し、またハリーファ大学とザイード大学の「日本クラブ」の学生たちとも交流しました。日UAE国交樹立50周年に当たる今年、こうした高校生の交流を一層進めるべく具体的に取り組んでいくとのことで、大変心強く思います。
また、日本には、中東・アフリカ地域(MENA)からの大学生・大学院生の留学の受入れ・支援に熱心に取り組んでいる「J-MENA」という組織があります。日本全国の29校の大学からなるコンソーシアムで、2018年の設立以来これまでにUAEを含むMENA地域から約50名の学生を受け入れています。この組織をリードしているのは、九州大学です。九州大学は、今回UAE教育省の要請を受け、今月7月下旬から8月初めにかけて、アブダビとドバイのエミラティの高校生計10名の2週間の訪日プログラムをアレンジしています。これらの高校生の将来の日本留学の可能性も念頭に置いたもので、関西、九州、東京を訪れて各地を参観する他、九州大学の先生方からの講義等も組み込まれ、大変充実した日程と伺っています。さらに現在、エミラティの若者のインターン研修受入れ拡大や、エミラティ学生の日本留学を支援する奨学金制度拡充についても、関係する日本企業において検討されていると聞いています。
ムハンマド大統領は就任後に早速、教育セクターの構造改革を行い、公教育担当の国務大臣や早期教育担当の国務大臣のポストを新設する等、UAEの重要政策である教育・人材育成に引き続き注力しています。7月半ばには、全国に向けたテレビ・ラジオの演説において、UAEの人々の能力強化が国家の最優先事項であることを改めて宣言し、経済多角化に向けて、科学技術教育の更なる強化と民間セクターが果たす役割の重要性を強調しました。不断のイノベーションを以て未来の社会を創造し、リードしていくのは、若者です。上記のような若者の人的交流を進め、UAEの高校生、大学生・大学院生、企業の若手人材などが実際に日本を訪れて学び、また相互訪問による人と人との交流を通じてお互いに啓発し、能力を高め合うことは、日本とUAEそれぞれの発展のため、また両国の互恵的な協力関係の一層の促進のため、極めて有用と考えます。
「百聞は一見に如かず」と言いますが、現地訪問や人との触れ合いを通じてこそ真の関心喚起と共感があると思います。すなわち、「学びは体験に如かず」です。こうした交流を両国の政府、企業、学術・教育機関、また社会全体で、いろいろな形で応援していければと思います。皆様からも是非とも、可能な形でご支援を賜りますようお願いいたします。日本大使館としても、日本に関心を持つUAEの若者たちのネットワーキング支援を含め、今後ともできる限りの支援を行っていきます。共に支援・協力できるよい提案があれば、ぜひお知らせください。
その際には日本国政府及び日本国民を代表して、甘利明日本国総理大臣特使がアブダビを訪問して弔意を表明するとともに、ムハンマド・ビン・ザイード新大統領に大統領就任への祝意を伝達しました。甘利特使はまた、ムハンマド・ビン・ラシード副大統領兼首相兼ドバイ首長とも親しく懇談しました。さらに、同じタイミングで小池百合子東京都知事も訪問し、弔意を表明するとともにムハンマド新大統領他政府関係者等と面談しました。
その約2ヶ月後、7月上旬に日本の安倍晋三元内閣総理大臣が日本で選挙応援演説中に凶弾に倒れました。この極めて衝撃的な事件に対しては、ムハンマド大統領を始めとするUAE政府高官、ビジネス界等UAE各方面の皆様から溢れんばかりの多くの弔意が表明され、UAEとの関係強化に力を尽くされた安倍元総理の多大な貢献が改めて偲ばれるとともに、日UAE双方の多くの方々からこの不幸な出来事を乗り越えて両国の協力関係を一層強化していくとの決意が示されています。
今後の日UAE協力を進める上で重要な役割を果たすものとして、若者の交流促進があります。5月に当地を訪問された小池東京都知事は、東京都とUAEの高校生の交流促進に取り組んでおられ、今次訪問では応用技術高等学校(ATHS)を訪問し、課外授業で日本語を勉強する生徒たちを激励し、またハリーファ大学とザイード大学の「日本クラブ」の学生たちとも交流しました。日UAE国交樹立50周年に当たる今年、こうした高校生の交流を一層進めるべく具体的に取り組んでいくとのことで、大変心強く思います。
また、日本には、中東・アフリカ地域(MENA)からの大学生・大学院生の留学の受入れ・支援に熱心に取り組んでいる「J-MENA」という組織があります。日本全国の29校の大学からなるコンソーシアムで、2018年の設立以来これまでにUAEを含むMENA地域から約50名の学生を受け入れています。この組織をリードしているのは、九州大学です。九州大学は、今回UAE教育省の要請を受け、今月7月下旬から8月初めにかけて、アブダビとドバイのエミラティの高校生計10名の2週間の訪日プログラムをアレンジしています。これらの高校生の将来の日本留学の可能性も念頭に置いたもので、関西、九州、東京を訪れて各地を参観する他、九州大学の先生方からの講義等も組み込まれ、大変充実した日程と伺っています。さらに現在、エミラティの若者のインターン研修受入れ拡大や、エミラティ学生の日本留学を支援する奨学金制度拡充についても、関係する日本企業において検討されていると聞いています。
ムハンマド大統領は就任後に早速、教育セクターの構造改革を行い、公教育担当の国務大臣や早期教育担当の国務大臣のポストを新設する等、UAEの重要政策である教育・人材育成に引き続き注力しています。7月半ばには、全国に向けたテレビ・ラジオの演説において、UAEの人々の能力強化が国家の最優先事項であることを改めて宣言し、経済多角化に向けて、科学技術教育の更なる強化と民間セクターが果たす役割の重要性を強調しました。不断のイノベーションを以て未来の社会を創造し、リードしていくのは、若者です。上記のような若者の人的交流を進め、UAEの高校生、大学生・大学院生、企業の若手人材などが実際に日本を訪れて学び、また相互訪問による人と人との交流を通じてお互いに啓発し、能力を高め合うことは、日本とUAEそれぞれの発展のため、また両国の互恵的な協力関係の一層の促進のため、極めて有用と考えます。
「百聞は一見に如かず」と言いますが、現地訪問や人との触れ合いを通じてこそ真の関心喚起と共感があると思います。すなわち、「学びは体験に如かず」です。こうした交流を両国の政府、企業、学術・教育機関、また社会全体で、いろいろな形で応援していければと思います。皆様からも是非とも、可能な形でご支援を賜りますようお願いいたします。日本大使館としても、日本に関心を持つUAEの若者たちのネットワーキング支援を含め、今後ともできる限りの支援を行っていきます。共に支援・協力できるよい提案があれば、ぜひお知らせください。